税金を考えることは未来を考えることです。東京都日野市、森田範文税理士事務所　経営革新等支援機関

ふるさと納税が話題となっていますが、この制度はふるさと納税という名前から地方のためになる制度と思われています。


しかし、実際はそうとは限らないと思われます。


この制度の問題は、その地方に寄付をしてくれた人にその地方の名産品などを送ることを認めてしまっている点です。


ふるさと納税を利用する人はその名産品を目当てに寄付をする人がほとんどだと思われますが、これを大都市圏の自治体が行ったとしたら様相はだいぶ変わってくると思います。


例えばスタジオジブリがある東京都小金井市が「小金井市にふるさと納税(寄付)をしてくれたら、スタジオジブリのふるさと納税オリジナルのグッズをお送りします。」と言い出したらどうなるでしょうか？


他にもＡＫＢ劇場がある東京都千代田区がＡＫＢのふるさと納税オリジナルグッズをお送りします。


などとやったら全国からふるさと納税が集まるのではないでしょうか？


そうなると地方の住民税を東京など大都市圏の自治体が吸い上げることになり、地方の財政は枯渇することになります。


実際にスタジオジブリやＡＫＢが協力するかどうかはわかりません。


ただ、東京をはじめとする大都市圏に各企業の本社が集まり、新しい文化の発信も同様です。


ある地方のふるさと納税のお礼にゲームソフトを送っている所もあります。


当然ゲーム会社の大部分は大都市圏にあります。


今現在は東京都などの自治体がふるさと納税に本腰を入れている様子はありません。


しかし、あまりにも自分のところの住民税がふるさと納税で出て行ってしまい、予算に影響を及ぼすようになったらふるさと納税に乗り出すかもしれません。


そうなったらほとんどの地方は大都市圏に太刀打ちできないのではないでしょうか。


自民党の政治家の中にはふるさと納税を自画自賛している方もいます。


しかし、ふるさと納税の実態は名前と違いふるさとに大ダメージを与える可能性がある制度だと思います。



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