税金を考えることは未来を考えることです。東京都日野市、森田範文税理士事務所　経営革新等支援機関

すでにいろいろなところで口座開設の募集が始まっているニーサですが、いくつか注意するところがあります。

まず、とりあえずはニーサの非課税口座開設は証券会社をおすすめします。

これは、銀行の口座では投資信託しか取引ができず、株式の売買ができないためです。

また、一度口座を作ってしまうと他の証券会社や銀行に非課税口座を作ることができなくなり、４年間はその口座しかニーサの非課税口座として使うことができません。

よって、複数の非課税口座は作ることもできないうえ４年間は変えることもできません。

所得税法の改正により平成２７年１月１日からは、１年ごとにニーサ口座を開設する銀行等を変えられるようになります。

ただし、その年分のニーサ口座を使ってしまった後はその年は取引銀行等を変更できず、変更は翌年以降の分からになります。

ですので、なるべく株式売買もできる証券会社でニーサの口座を作ることをおすすめします。

つぎに、ニーサの非課税口座での取引ですが、なるべく安定して利益を得られるものにしたほうがいいと思います。

これは、ニーサの非課税口座については損失が出ても他の株式等の利益と損益を相殺(損益通算）することができないためです。

そのため、損失を繰り越すこともできません。

また、ニーサの口座はそもそも利益を非課税にできる特別な口座なので、やはり少しでも利益を非課税にしたほうが得になります。

そして、ニーサの非課税口座については毎年１２０万円までが上限となりますが、これは株式購入等の金額の上限で、その購入した株式等から生じた利益についてすべて非課税になります。

非課税となる利益の上限が１２０万円ではありません。

よって、１００万円で購入した株式を３００万円で売って、売却利益が２００万円でも全額非課税になります。

ただ、上にも書きましたが損が出ても損益通算できないため、リスクの高いものはあまりおすすめしません。

また、一度１２０万円分購入したらそれを売っても、その１２０万円分の非課税枠は戻ってきません。

ただし、まず８０万円購入し、後に残りの４０万円分を購入することは可能です。

以上のことに注意してニーサの非課税口座を活用してください。


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